【実録】峠の真ん中でボルティーが超減圧。パンクした愛車と決死の「時速5キロ」国道サバイバル!
皆さんこんにちは、ボルティー乗りです。
トコトコ走る空冷単気筒の鼓動って、本当に心地いいですよね。
エンジンから伝わる「タタタタッ」という振動を感じながら、いつもの峠道を流す時間はまさに至福……。
だったはずなんです。あの事件が起きるまでは。
今回は、私がいつもの峠道で経験した、「フロントタイヤ完全沈没事件」と、そこからの泥泥(どろどろ)の帰還劇をお話しします。もし皆さんが同じ状況になったら、絶対に真似しないでください(フリじゃないですよ、本当に!)。
1. 異変:ボルティーのフロントが「漬物石」になった日
その日は天気も良く、絶好のツーリング日和。お気に入りの峠道へ向かってボルティーを走らせていました。
しかし、峠の入り口に差し掛かったあたりで、愛車の様子が明らかに「おかしい」ことに気づきます。
「……重い。ハンドルが、めちゃくちゃ重い。」
いつもならヒラヒラと軽快に曲がってくれる250ccの軽量ボディが、まるでフロントに巨大な漬物石でも括り付けられたかのような挙動に。カーブを曲がろうとしても、ハンドルが頑なに直進を主張してきます。
「これはもしや……」とバイクを止め、恐る恐るフロントタイヤを押してみると――。
ペコッ。
はい、完全なるパンクです。空気圧ゼロ。
「トコトコ」という心地いい鼓動の代わりに、タイヤから「ペコペコ」という絶望の音が聞こえた気がしました。
「トコトコ」という心地いい鼓動の代わりに、タイヤから「ペコペコ」という絶望の音が聞こえた気がしました。
2. 絶望:峠の真ん中で「対処法ゼロ」の現実
場所は峠のど真ん中。
もちろん、手元にパンク修理キットなんて便利なものは用意していません。仮にあったとしても、ボルティーは「チューブタイヤ」。チューブレスタイヤのように「紐をぶっ刺して終わり!」とはいかず、タイヤをホイールから外して中のチューブを引っ張り出すという、大がかりな外科手術が必要です。
もちろん、手元にパンク修理キットなんて便利なものは用意していません。仮にあったとしても、ボルティーは「チューブタイヤ」。チューブレスタイヤのように「紐をぶっ刺して終わり!」とはいかず、タイヤをホイールから外して中のチューブを引っ張り出すという、大がかりな外科手術が必要です。
つまり、当時の私にできる対処法は「ゼロ」。
JAFやロードサービスを呼ぶという大人の選択肢も頭をよぎりましたが、山深い国道。
「……いや、なんとか自力で帰れるのでは?」
「……いや、なんとか自力で帰れるのでは?」
この、野生の勘(という名のドケチ精神)が、このあとの地獄の扉を開くことになります。
3. 決戦:時速5キロの超低速国道パレード
「よし、超低速で帰ろう」
そう決意し、ボルティーに再び跨ります。この時のフロントタイヤの状態は、中のチューブが中でズタズタに引きちぎれかけ、外側のタイヤ自体もホイールから今にも脱落しそうな、まさに首の皮一枚のグラグラ状態。
ギヤを1速に入れ、いざ発進。
-
- スピード: 時速5キロ(人間の早歩きレベル)
- 乗り味: ガッタン、ゴットン、グにゃり。
バイクに乗っているはずなのに、乗っている感覚は「壊れた一輪車」です。ハンドルは少しでも気を抜くと左右に暴れ狂い、フロントから「早く止めてくれ!」という悲鳴が伝わってきます。
さらに地獄だったのは、そこが「国道」だったということ。
後ろからやってくるトラックや乗用車。彼らからすれば、制限速度の峠道で、原付よりも遅いスピードでフラフラと走るボルティーは恐怖の対象でしかありません。
私はバックミラーを凝視しながら、車が来るたびに路肩に寄り、ハザード代わりに足をペタペタつきながら道を譲るという、「世界一情けない譲り合いパレード」を延々と繰り返しました。
私はバックミラーを凝視しながら、車が来るたびに路肩に寄り、ハザード代わりに足をペタペタつきながら道を譲るという、「世界一情けない譲り合いパレード」を延々と繰り返しました。
「あいつ、何やってんだ……?」という後続車のドライバーからの冷ややかな視線が、パンクしたタイヤよりも心に突き刺さります。
4. 帰還、そして教訓
峠を越え、坂を下り、何時間かかったか分からないほどの超スローモーション走行を経て、命からがら帰路についたボルティーと私。
ガレージについた時、フロントタイヤは完全に力尽き、中のチューブは見るも無残な姿になっていました。無理に走ったせいで、ホイール(リム)まで歪んでいたら数万円が吹き飛ぶところでしたが、そこはさすがタフなスズキのボルティー。なんとか耐えてくれました。
今回の件で、私が得た教訓はこれです。
「空冷単気筒のトコトコ感は最高だけど、タイヤのペコペコ感は最悪。パンクしたら大人しくロードサービスを呼ぼう!」
皆さんも、お出かけ前の空気圧チェックと、万が一のときのロードサービスの連絡先の確認だけは忘れないでくださいね。
それでは、今日も安全運転で素敵なシングルライフを!
