人間がモノやサービスを消費(購入)する際、その意思決定の根底にあるのは理性ではなく、原始的な「生存本能」や「遺伝子レベルの欲求」です。
アメリカのマーケティング心理学者ドリュー・エリック・ホイットマンが提唱した「Life-Force 8(LF8:人間の8大本能・根本的欲求)」というフレームワークが、この疑問に最も明確に答えてくれます。人間には、生まれつき抗うことができない8つの強力な本能(欲求)が備わっています。
藤田田氏の「女と口を狙え」という戦略も、まさにこの人間の根源的な本能を完璧に撃ち抜いたものです。
人間が消費行動を起こす「8つの根本的欲求(LF8)」
人間は、以下の8つの本能のいずれか(あるいは複数)が刺激されたときに、強烈に「欲しい」「お金を払いたい」と感じます。
これらは学習して身につくものではなく、「人間が生存し、子孫を残すために脳のOSに最初から組み込まれている本能」です。そのため、この8つに訴求するビジネスは時代が変わっても絶対に廃れません。
「女と口」を本能の視点で紐解くと
藤田田氏のビジネス論をこのLF8に当てはめると、なぜあの戦略が最強なのかがより深く理解できます。
①「口(飲食)」= 本能2・1・3
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「本能2:食べ物を味わいたい」 そのものです。さらに、食べなければ死ぬため「本能1:生き残りたい」、飢えの苦しみから逃れたいため「本能3:痛み・恐怖から免れたい」という、三重の強力な生存本能が同時に作動します。
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だからこそ、景気が悪くても食費だけはゼロにできず、リピート率が群を抜いて高くなります。
②「女(女性・母親)」= 本能7・4・6
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女性、特に「母親」という存在は、「本能7:愛する人々(子供や家族)を守り、ケアしたい」という利他・保護の本能が男性よりも圧倒的に強く働きます。子供のため、家族のためなら財布を開くハードルが劇的に下がります。
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また、美しくありたい、他者より優位でありたいという「本能4(性的伴侶)」や「本能6(他人に勝る)」の欲求も、化粧品やファッションなどの巨大な消費市場を常に突き動かしています。
本質:人間は「感情(本能)」で買い、「理論」で正当化する
マーケティングの世界では有名な鉄則ですが、人間は「本能が揺さぶられた(感情が動いた)」瞬間に購入を決め、後から「これは健康にいいから」「家族のためだから」「必要経費だから」と、もっともらしい理屈(理性)をくっつけて自分を納得させています。
私たちが日常で何気なくお金を払っている行動の裏には、ほぼ必ずこの「生存と繁殖」に根ざした本能が隠れています。

